≪ブログ感想≫ 源氏物語を読むことにした。

 

投稿者:ねこ派さん

  

よしりん先生が、源氏物語を読み始めたとのこと。

 

2024.3.21 06:44

源氏物語を読むことにした。

https://www.gosen-dojo.com/blog/45825/

 

 

源氏物語は、もちろん、紫式部が作者。

世界最古の長編小説で、千年ほど前の作品なので、印刷技術などない当時、写本により、今に伝わっています。

 

ただし、原典を元にしたものは古文で、そのうえ長い長い物語ですから、専門家ならともかく、一般の人にとっては、読みにくい代物です。

 

そういうこともあってか、源氏物語は、超有名なのに、作者の母国においても、あまり読まれていないのが実情です。

 

しかし、現代語訳は、著名な作家たちが、出している。

 

 

【三人閑談】『源氏物語』の世界

https://www.mita-hyoron.keio.ac.jp/3-person-chat/202401-1.html

 

(ここでは、『謹訳 源氏物語 一~十』の著者、林望氏が、「どの時代でも、源氏をちゃんと読んだ人の数は限りなくゼロに近い」と言っております)

 

『謹訳 源氏物語一~十』(全10巻!)は、20年くらい前だったか、割と話題になった現代語訳です。少し前に、文庫本になって、書店に出てたはず。読まれた方、いらっしゃいます?

現代語訳を出しているのは、他に、故人では与謝野晶子、谷崎潤一郎、円地文子、瀬戸内寂聴、橋本治など、錚々たるメンツであり、最近では、角田光代がものしております。

漫画もある。

また、戻し訳と言って、海外の日本文学者が、源氏物語を英語などに訳したものを、改めて現代日本語にしたものもある。

アーサー・ウェイリーのとか、サイデンステッカーのとかに、そういうのがありそうです。

ただ、現代語訳になっている、現代日本語になっているとはいえ、いずれも、幾冊にも及ぶ長編であるに違いない。

 

そんななか、私がお薦めしたいのが、大和和紀さんの漫画で、タイトルは『あさきゆめみし』(講談社)。

 

 

 https://amzn.to/3TMSTgx

『あさきゆめみし』は、簡単に言うと、源氏物語を大和和紀流に、少女漫画にしている作品です。

大和版「源氏物語」です。

 

絵が、とてもきれいです

私は、一昨年、ショッピングセンター内の書店で、偶然、それを見つけ、全7巻が、月を経るにつれて、順々に出るや、購入したのです。

 

それは、新装版として、出ていたものでした。

 

私は、大河ドラマ『光る君へ』が放送されているのに合わせて、『あさきゆめみし』を読み進め、読み切りたい、と思っています。

 

実は以前、3巻ぐらいまで読み進めたところで、止めてしまった。

 

何故かというと、超絶美男子にして色好みである光源氏の、ご都合主義的な性格と、それをあっさり許しているような、彼に取り巻く恋人の女たちに、腹が立ってきたから。

 

『あさきゆめみし』を読まれた方、いらっしゃいます?

 

ともあれ、源氏物語に触れる機会は、今は幾らでもあります。

 

古文もよし、現代語訳もよし、戻し訳もよし、漫画もよし、です。

 

そうそう、大河ドラマ『光る君へ』もよし、です。

 

私としては、『光る君へ』の放送が終了するまでに、『あさきゆめみし』を読み切りたい、と思っています。

 

 

 


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コメント: 14
  • #14

    田舎のおっちゃん (水曜日, 27 3月 2024 00:36)

    クリスチャンの内村鑑三が源氏物語を「日本人の恥だ」とまで酷評してますね(「後世への最大遺物」の中だったかな)。
    今の大河がどんな切り取り方をしているのか知りませんが、欧米の価値観に染まった近代日本人から見て違和感・不潔感ある世界文学を手に取る人が大勢出て、自分の中に起きた違和感に向き合う様になれば、
    今後の日本人にとってとても良い経験になると思います。
    戦国武将のカミさんを、副官か作戦参謀みたいに描いている、今日の政治的正しさで「アップデート」された歴史物なんか觀ても、学びにはならないでしょう(クノイチとかと同じく、お話として愉しむだけなら構わないが)。

  • #13

    まいこ (日曜日, 24 3月 2024 17:12)

    ねこ派さんの素敵な投稿で、源氏物語に関する皆さまのコメントを沢山、拝読出来て本当に楽しいです。ありがとうございます。
    現代語訳をする作家が、主人公の光源氏を好きか嫌いかというところも、訳文に影響があるようで、円地訳、田辺訳は源氏好き、「あさきゆめみし」はこれらの訳の影響を受けていることが読みやすさに繋がっているのかもしれません。「源氏物語」は、女君たちの個性が面白く、さらには友情に篤い頭中将と、ダメ男の柏木と匂宮も好きなので、楽しめています。
    「平家物語」、何度も読んでいらっしゃるのですね!!!「平治物語」「保元物語」「平家物語」は、一度だけですけれども、大河ドラマ「平清盛」の頃に岩波の原文で読み、琵琶法師が語りたくなるであろうリズム感のある箇所を音読していました。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は頼朝が源氏の御曹司として光源氏の再来のように持て囃されていましたし、義仲の息子・義高が討たれた後、婚約者であった頼朝の娘が「今日から葵になりました」『源氏物語』の葵の上が乗り移ったように狂ってゆく様が描かれました。仰るように「平家物語」は「源氏の物語」を含んでいると思います。

    小林先生が「歌謡曲を通して日本を語る」での歌と歴史や時事を共に伝えるエンタメは、欧州の吟遊詩人、または琵琶法師のようでもあるなあと感じ入っております。

  • #12

    ねこ派 (日曜日, 24 3月 2024 16:08)

    カレーせんべいさん、取り上げてくださり、ありがとうございます。
    皆様のコメント、楽しく読みました。
    私と同様、読んでいて腹が立った人がいらっしゃったのには、何だか安心しました。
    そして、腹が立った後に「服用」すべき、解毒剤の源氏ものも、あるのですね。『あさきゆめみし』を読了したら、それを読もうと思いました。
    それにしても、まいこさんは、すごいですね。原文訳文を問わない、源氏物語の読み込みぶりと、さらに、源氏物語以外のいにしえの作品にも通暁していて、古典文学全般への造詣が深い、恐るべきお方なのだと、再認識致しました。
    そんな私は、プレッシャーのようなものを感じつつ、『あさきゆめみし』を読み切らなければ、と思いを新たに致しました。
    実を言いますと、私は、『平家物語』が大好きなのです。『平家物語』は、原文で、声に出して、通しで数回以上、読んでいます。
    つまり、これまでは、『源氏』より、『平家』、なのです、私は。
    『平家物語』は、古典文学における軍記ものの嚆矢であり、現代日本語と同様、和漢混交文です。
    というか、現代日本語の元祖と言っていい文体で、書かれているのが『平家物語』です。
    それゆえ、古文ではありますが、読みやすく、原文のまま、意味が取りやすい。
    それに、全国各地を巡っていた琵琶法師によって、市井の人々を相手に語られていた、即ち語り物ですから、聴くにしても、読むにしても、声に出して読むにしても、親しみやすいのです。
    対して『源氏物語』はというと、『平家物語』より前に成立した作品であり、ご存知のとおり、原文は、読みにくいです。
    だから私には、遠い過去、源氏物語を読もう、それも原文で、と思い立ち、岩波文庫のそれをまずは1冊買って読み始めましたが、早々に挫折した苦い経験があります。
    かといって、現代語訳は、戻し訳は、活字ばかりで、長い。
    そこで、漫画はどうだろう、と長らく思っていたその時、『あさきゆめみし』に出会ったのでした。
    大和和紀さんの漫画が好きで、『はいからさんが通る』とか『ベビーシッターギン』とかを読んでいましたし。
    源氏物語を読まないままでいる言い訳が、効かなくなってきたようにも感じられます。まずは『あさきゆめみし』を読まないと。
    因みに『平家物語』では、平家の公達の栄枯盛衰と共に、源平合戦が描かれています。従って、源氏の武将のことも、描かれている。
    つまりは、『平家物語』では、源氏の物語も、描かれている。
    ということはですよ、『平家物語』は源氏物語を含んでるわけです。
    ただし、源氏と言っても、源義経や、義仲、頼朝ですがね。
    という言い訳は、もう、駄目ですね。

  • #11

    あるでぃー (日曜日, 24 3月 2024 14:27)

    ♯10まいこさん 「とりかへばや物語」、映画の「転校生」や「君の名は」の男女入れ替わりものの元ネタ?という知識ぐらいしかなかったのですが、もっともっと深そうですね。「わが身にたどる姫君」にいったっては書名すら初耳!古典文学の世界のなんと自由で刺激的で豊穣なこと!
    「光る君へ」の感想投稿シリーズは、録画したのを何週か遅れで見てから読んでいるゆえコメントは全然できていませんが、毎回楽しみにしております。まいこさんの古典文学への造詣の深さとスーパーな鑑賞眼に誘われて、読んでるだけでも自然とドラマを深く広く楽しめちゃうのですごく贅沢でお得な気分になります。ありがとうございます⭐︎

  • #10

    まいこ (日曜日, 24 3月 2024 08:34)

    はなさん、私本源氏シリーズ、読んでいらっしゃるのですね!教科書の古典に飽き足らず、友人に何か面白い本はないか訊ねて紹介してもらった文庫、いまも持っています。田辺さんでは「むかし・あけぼの」という清少納言ものも面白く、大河ドラマの事件や藤原家の相関関係がしっかりわかります。

    現代語訳はどれがいいかを調べていたら、興味深い記事を見つけました。
    源氏物語の作者 紫式部の1000年間の印税を調査!驚きの収益が判明
    https://hiizurukuni.com/genjimonogatari_inzei/
    瀬戸内訳220万部、田辺訳250万部、「あさきゆめみし」は累計1700万部、年間42.5万部

    「あさきゆめみし」の後、私も田辺訳を読みました。「新源氏物語」とタイトルされているように読みやすさを追求した現代語訳の転換点とのことで、第1帖「桐壺」第2帖「帚木」がなく、第3帖「空蝉」からスタートしているため、その後、始めから訳してある円地訳、与謝野訳、谷崎訳を読んでいるうちに、決定版と呼べる瀬戸内訳にハマって原文に至り、橋本訳、林望訳、角田訳、林(真理子)訳などを。
    「私の『新源氏物語』を、入門の感じで読んでいただいて、それから『与謝野源氏』、『円地源氏』、『谷崎源氏』、『村山源氏』…など、好きな本をたどっていってね。よくなじんだところで原文をよまれると、とても面白く読まれると思いますよ。(田辺さん談)」まさにこうだったなあと。

    あるでぃーさんも「光る君へ」にハマっていらっしゃるのですね。与謝野訳を調べてくださって嬉しいです。源氏よりも後になりますけれども平安時代後期の「とりかへばや物語」はLGBTQ、鎌倉時代の「わが身にたどる姫君」は日本最古のGL(ガールズラブ)ものですね。

  • #9

    あるでぃー (日曜日, 24 3月 2024 00:40)

    ネコ派さんのご投稿と皆さんの楽しいコメントを拝見しているうちに、「あさきゆめみし」、私もすごく読みたくなりました〜(^。^)文庫版にしようか単行本にしようか悩み中です。「光る君へ」もハマってますが、これは家族に邪魔されずにリビングのテレビで一人でゆっくり見たいと録画してるものの、なかなかチャンス到来せず、2、3話遅れでやっとこ付いていってます。
    日本人の中でも「源氏物語」の原文を全部読んだ人は実際ほとんどいないのでは?とか巷で言われているようですが、、、まいこさん、原文プラス現代語訳10作品とはす、すごいっ!無料の青空文庫で与謝野晶子訳のものがあったので、ご紹介の「箒木」のラストを見てみましたが、なるほどなるほど、少年愛が実に自然にさらりと描かれていました。これは書物としては日本で最古のBL描写になるのかしらん?

  • #8

    はな (土曜日, 23 3月 2024 22:57)

    「あさきゆめみし」、私も読みました!
    図書館に置いてあるので、今でも時々読み返しています。
    絵が美しくて、うっとり眺めて時間を忘れます。

    3巻の紫の上については・・・一部のオタク女性の願望なのでしょうね(私は苦手ですが)
    web小説にはそういうシチュエーションも多いですから(イケメン限定で)

    現代語訳では田辺聖子さんの「新源氏物語」が一番読みやすいと思います。
    他の現代語訳も読みましたが、私が読破したのはこれだけです。

    田辺聖子さんが様々なテーマから源氏物語を語った「源氏紙風船」、パロディ小説の「私本源氏物語」「春のめざめは紫の巻 新・私本源氏」も楽しく読めました。
    特に「光源氏に腹が立った」人には「春のめざめは紫の巻 新・私本源氏」がおすすめです(笑)。

  • #7

    通りすがり (土曜日, 23 3月 2024 19:07)

    高校時代の古文の定期テスト対策として大変有効だったコミック本です。

  • #6

    まいこ (土曜日, 23 3月 2024 19:02)

    『日本人論』の感想にも書いた『源氏物語』にさらりと描写されている少年愛の場面、いま読んでいるウェイリーの戻し訳、「帚木」のラストを引用してみますね。(英語からの訳なので、欧米人に分かりやすいような語彙が使われています。人妻である空蝉という女人の弟に案内を頼んで拒まれた光源氏は…)
    「姉上が隠れているところまで案内しておくれ!」
    「それは無理です。鍵が掛かっていますし、あの部屋にはたくさん人がいて、案内するのはあまりに危険です」
    「もう、なるようになれだ。でもおまえだけはわたしを見捨てないでおくれ」
    ゲンジはそういって少年をベッドに招き入れました。美しく若きプリンスのお側に横になって、少年は嬉しく思い、ゲンジの方も不愛想な姉の代わりとしてこれも悪くない、と思ったことをここに書き記しておきましょう。―『紫式部 源氏物語 A・ウェイリー版 毬矢まりえ+森山恵姉妹 訳 左右社)
    ‘Take me to where she is hiding!’ ‘It is too difficult’ he said, ‘she is locked in and there are so many people there. I am afraid to go with you.’ ‘So be it’ said Genji, ‘but you at least must not abandon me’ and he laid the boy beside him on his bed. He was well content to find himself lying by this handsome young Prince’s side, and Genji, we must record, found the boy no bad substitute for his ungracious sister. Murasaki , Shikibu . The Tale of Genji

    1000年前に成立した『源氏物語』を1925-26年にかけて翻訳した英国人のアーサー・ウェイリー、ちょうど100年後に同国人がもたらした日本で起きた騒動をどう思ったでしょうね。

  • #5

    牛乳寒天 (土曜日, 23 3月 2024 18:58)

    学生時代読みました。繊細な絵が素敵でした。美しい姫君ばかりの中、末摘花の不細工さがやたらリアルに感じられたのを思い出します。また、光源氏なのに、年を重ね口煩くなったり、ちょっと覚束ない嫁を若者に寝とられてしまったり…若い頃の奔放さがなくなり老害に成り果ててしまった時代の着物がクモの巣柄だったのも印象に残っています。美しさのなかに残酷な表現もあり、大和先生の素晴らしさを感じました。(おバカな感想で空気汚してしまい申し訳ないです)
    図書館で借りて読んだのですが、大河を機会に買うか迷っていました。高校生になる娘にも紹介したいので、このご投稿みて買おうと背中押されました。

  • #4

    ゆり (土曜日, 23 3月 2024 18:25)

    高校のとき絵のきれいさに惹かれて読みました。ねこ派さん同様光源氏にも姫君たちにも腹立ちましたが(特に源氏と若紫が結ばれるシーン)、全巻読みました。
    腹立ったのは源氏たけじゃなく、息子の夕霧や孫の匂の宮とかもそうでしたが…(しなかったのは頭の中将だけ?)今読んだらまた感想変わるか
    もしれません。
    読み返したくなりました。

  • #3

    madoka (土曜日, 23 3月 2024 17:32)

    大和和紀さん、ヨコハマ物語の文庫版持っていて、好きです�
    あさきゆめみし、読んでみようかなぁ。まいこさんがお薦めなら、説得力ある!
    古文で下の方に現文が書いてある源氏物語、高校生の頃挑戦して、まぁ一巻目も読まずに挫折した記憶が。。。笑
    寂聴さんの訳、発売当時話題になりましたね。ふむ、そっちも気になるな。

  • #2

    タロー.G (土曜日, 23 3月 2024 15:56)

    私のNOTEでも書きましたが、大和和紀さんの作品で「源氏物語」と「はいからさんが通る」は今でも時間があれば読んでいます。男尊女卑の中で、女性がいかに生きてきたのかを知るのに貴重な本です。また読み返したくなりました。

  • #1

    まいこ (土曜日, 23 3月 2024 15:05)

    「あさきゆめみし」、お薦めです。原文と10作品ほど現代語訳を読んでいますが、
    いまだに脳内再生は、大和和紀さんの絵柄です。コミックの次は、
    瀬戸内寂聴さんの現代語訳が原文にも忠実でお薦めしたいです。