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週刊SPA!11月19日号 第64章「イザベラ・バードの朝鮮紀行」

イザベラ・バードの朝鮮紀行


 

タッチ&ゴー

た:たっちゃん

カ:カレーせんべい

シ:シュウ

し:しんちゃん

週刊SPA!11月19日号

ゴーマニズム宣言 第64章

 

イザベラ・バードの朝鮮紀行

 

カ:今週はSPAゴー宣第64章「イザベラ・バードの朝鮮紀行」です。シュウさんの感想はいかがでしたか?

 

シ:全然知らなかったことが多かったですね。そもそも僕は「イザベラ・バード」や「朝鮮紀行」の存在自体を、前回のゴー宣を読むまでは知らなかったんです。

 

カ:それは私も同じですね。

 

シ:特に、日韓併合にいたるまでの歴史について、自分は全然知らなかったと思いました。

 

カ:今週のゴー宣の欄外に「史料検証をして、正しい歴史を紹介しながらまだまだ描いていく」とありましたが、その通りのスタイルで歴史を紐解いていましたね。

 

シ:そうですね。「こういう歴史だったのかー」と読みながら勉強になりました。

 

◆◆◆

 

た:しんちゃんはどのような感想を持ちましたか?

 

し:僕は98日の「オドレら正気か?in大阪」で質問に立って、小林よしのり先生に「韓国論を描いてください」とお願いした身ですから、この韓国論シリーズは有り難いですね!

 

シ:そうか、しんちゃんは小林よしのり先生に「韓国論をかいてください」と公開直訴したんでしたね。

 

し:さきほど史料検証の話がありましたが、僕は史料やデーターの信頼性というのを、重視する人間なんです。

 

た:そうなんですね。

 

し:歴史や科学の検証というのは、信頼度の高い事象を並べて類推していくものだと思うんです。

 

シ:なるほど。

 

し:基本的に「論文」はそういうものじゃないですか?そして誰かが提示した論文を間違っていると否定するには、それに勝る証拠を持ってこないといけない。

 

た:今回の「韓国論」を否定するには、一次史料の「朝鮮紀行」を否定するだけの証拠が必要ということですよね。

 

し:その通りです。それを感情だけで「こんなもんは違う」とか言ったら話にならないわけです。

 

カ:しんちゃんは「医者」という現場でキャリアを積んでこられているから『論文の信憑性』には関心が強いわけですね。

 

た:医療の現場でイデオロギー優先や結論ありきになると、患者の命に関わりますからね。

 

し:歴史の批判とか、科学の批判をするために、信頼度の高い史料やデータを見て、客観的に評価して判断する。そのことを一番誠実に伝えているのがゴーマニズム宣言だと僕は思っているんです。

 

カ:その評価はすごいです!

 

し:これは最近の「韓国論」だけではなく、「従軍慰安婦問題」や「南京大虐殺」や「アイヌ問題」の論争の時でもそうです。小林先生は正確な史料批判をされている。だから僕は小林よしのり先生のことを信用できるし、尊敬できるんです。

 

◆◆◆

 

カ:たっちゃんは、今週のゴー宣を読んで、どこが印象に残りましたか?

 

た:日清戦争の講和の下関条約で、第一条が「清国は朝鮮国の完全無欠なる独立自主の国たることを確認す」と書かれていたことですね。もしかすると学校で習ったのかもしれないけど、まったく頭に入っていなかったです。

 

カ:つまり「日清戦争に勝利した日本が朝鮮を独立させた」というのは、条約に書かれている「事実」なんだから、けして「イデオロギー」ではないということですよね。

 

シ:こういう「事実を積み重ねる」というは歴史を語る上で大切ですね。

 

た:そして、今回のゴー宣を玉川徹さんや青木理さんにも読んで欲しいなぁと思うんです。

 

カ:確かに読んで欲しい!

 

た:これを読んだ時に、真摯に「こういう事実があったのか」と受け止めるのか、それとも「そんな事実はない。その証拠にこういう史料がある!」と出してくるのか、どっちなんでしょうね?

 

カ:誠実に事実と向き合うことができるかどうかですね。

 

た:もしも、感情だけで反論したり、無視したりするなら、そもそも自分が見たくないものは遠ざけるという感覚ですよね。

 

し:それだったら「ポジショントーク」の範囲内で生息しているだけですよね。そういう人は「読まなくても分かる」とか言い出しますよ。

 

◆◆◆

 

シ:僕は、イザベラバードが「朝鮮人は好きで、日本人が嫌い」というのが不思議だったんです。ちょっと調べたんですが、彼女は日本を縦断する旅行もしているみたいです。

 

た:実は、前回のゴー宣の感想でも「どうしてイザベラバードは日本人が嫌いなんだろう?」とカレーさんと話していたんですよ。

 

シ:それで、今週のゴー宣で「キリスト教が根付かなかった日本が、近代化し、発展していることに、欧米人は理解ができずに不愉快極まりなかった」という説明があって、それで腑に落ちました。

 

し:「キリスト教を受け入れない人間は野蛮人だ」という感覚が、欧米人にはあるんでしょうね。

 

カ:日本は多神教だから、庶民レベルでキリスト教を受け入れられない。もしかすると多神教自体が欧米人には気持ち悪いのかもしれない。

 

し:人間は「分からないモノ」は恐怖の対象になるのだと思います。

 

カ:そういえば「グレムリンのモデルが日本人という説」は戦争論で描かれていましたね。不気味で、妙に強かったりするから、恐怖と嫌悪が差別心となり、グレムリンという表現につながったという話でした。

 

た:その一方「キリスト教を受け入れるシナ人や朝鮮人は、幼子のように可愛く見えた」とありますね。

 

し:それほどの朝鮮人好きのイザベラバードさんでも「朝鮮にはその内部からみずからを改革する能力がないので、外部から改革されねばならない」と述べているわけですからね。

 

シ:この客観性は説得力がありますね。

 

◆◆◆

 

シ:今回のゴー宣で「まげの話」がありましたよね。朝鮮の人たちはまげに対する執着心がそこまで強かったんでしょうか?

 

カ:これに関しては、ちょっと微妙なんですよね。私は一読したとき「まげを切れと強制されたら、そら、怒るんじゃないかな?」と思ってしまった。

 

シ:それは、どうしてですか?

 

カ:要するに、朝鮮の人たちは長年の伝統をやめるように強制されたから反発したんですよね。それは「ブルカを脱げ」と同じではないのかな?

 

し:だけど、日本は明治の近代化の時に、ちょんまげを切ったわけですよね?

 

カ:それは「なぜ、今、まげを切る必要があるのか?」を日本人は理解していたからだと思います。近代化しないと列強の奴隷になると分かっていたから、過去の因習との決別を自覚しながらまげを切ったんだと思います。

 

シ:もしかすると朝鮮の人民は、上の人がいくら腐敗していようが、自分達には関係ないという感覚だったのでしょうか?

 

カ:そうだと思います。

 

シ:ところが、いきなり自分たちの習慣を変えられようとした。それは目に見える形で。だから反発心が湧いて闘い始めたんですね。

 

カ:あの時点での朝鮮の人には、近代化の重要性が分からなかったんでしょうね。

 

し:きちんと説明をしてなかったのかもしれないですね。

 

カ:「説明が無い」というより「朝鮮半島には公がなかった」のだと思います。

 

し:どういうことですか?

 

カ:「自分たちの子供に残すべき未来は何なのか?その未来を切り拓くために、いま自分たちがするべきことは何なのか?」それを考えること、そして実践にうつすことが『公』だと私は思うんです。

 

シ:なるほど。

 

カ:「子供らのために未来を切り拓くこと」よりも、「自分が慣れ親しんだ因習を守ること」が上位に来たのなら、そこには『公が無い』と私は評価します。

 

◆◆◆

 

し:日本人だって、上の言う事を真の意味で理解して、それが是か非かを判断できる人間なんて少ないんじゃないですか?

 

カ:確かに、絶対数は少ないかもしれない。

 

し:だから日本と朝鮮の差は、天皇と国王の差に過ぎないんじゃないかな?「天皇は公のことを考えていたから民衆は幸せだった。朝鮮は国王が私利私欲だったから民衆は不孝だった」と言えるんじゃないでしょうか?

 

カ:いや。どうかなーー。

 

し:「国民として育っていなかった」という点では、実は日本も朝鮮と一緒なんじゃないかな、という懸念を僕は感じざるを得ないんです。

 

シ:天皇がいるかどうかで、差ができたということですか?

 

し:だって、今の日本人って「事大主義」だと思いませんか。

 

カ:今は、そうですよ。今は、上から下まで「長い物には巻かれろ」ですよ。

 

し:「事大主義」が朝鮮半島独自の国民性なのかどうかと言われたら、僕は自分の中で判断がつかないです。

 

◆◆◆

 

カ:私はしんちゃんとは違う意見です。私は「公とは国民が育てるもの」という視点に立ちます。

 

し:カレーさんの意見は理解できます。だけど【大東亜論】とか読んでも思うんですけど、公のために命を燃やして戦っている人間ってほんの一握りじゃないですか?

 

カ:いや、「大東亜戦争」では国民は兵隊として戦ったじゃないですか。それこそ公の塊ですよ。

 

し:それってやっぱり「教育」なんですか?それとも「人種の違い」だと思いますか?

 

カ:私は「人種の違い」とは考えないです。「教育」だと断言したいです。

 

し:なぜ「教育」だと断言できるんですか?

 

カ:たとえば、台湾とて日本が統治するまでは「公」という感覚は無かったと思います。

 

シ:台湾ですか。

 

カ:日本の統治で「教育」が施されて、手洗いをするとか、礼儀を守るとか。そしてインフラが整備され、それで初めて国民国家という「公」というのが生まれたんだと思います。

 

シ:日本の統治については【台湾論】に詳しくかいてありますね。

 

カ:だからやっぱり「公を育てるのは教育」だと私は思います。そして「教育の土壌にあるのが歴史」だと思うんです。

 

シ:なるほど。

 

カ:台湾では、日本の統治をキッカケに公の感覚が目覚めてしまった。日本が大東亜戦争で敗北した後だろうと、大陸から国民軍の支配を受けることになろうとも、公の感覚は滅びなかったんだと思います。

 

し:だけど日本は、朝鮮と台湾には同じように統治をしたはずじゃないんですか?

 

カ:どちらかと言えば、朝鮮への統治の方が力を入れていたかもしれないです。

 

し:じゃあ、なんで、朝鮮では「公が育たなかった」という結果になるのでしょうか?

 

カ:勉強不足の私の今の時点の解釈ですが・・・台湾の場合は日本の統治から歴史が始まったわけだけど、朝鮮の場合はその以前から歴史が存在していたからだと思います。

 

し:あー、なるほどですね。

 

カ:だから日韓併合というのは、朝鮮の歴史に強い屈辱を与えたんだと思うんです。

 

し:なるほど。それまでの歴史を否定されたように感じて、プライドを傷つけられたという感覚は、台湾よりも深いわけですね。

 

カ:私が韓国の若者だったとしたら、日韓併合という歴史はやっぱり悔しい!やっぱりナショナリズムが傷つきます!

 

し:それで「哭」と「恨」を抱くんですかね。

 

◆◆◆

 

カ:私は韓国に対して「劣等感」を抱くこともあるんですよ。

 

シ:え、それはなんですか?

 

カ:「徴兵制で国を守っていること」です。

 

シ:あーー。

 

カ:以前、Yahooのニュースで「韓国の芸能人が兵役逃れ」という記事を読んだんですけど、そのコメント欄に「これだから朝鮮人は卑怯だ」とかネトウヨが書いたんですよ。それ見て恥ずかしくなりました!

 

し:「どの口が言うねん!」ですね。

 

カ:そうなんです!「アメリカの属国民を選んだ日本人なんか全員が兵役逃れやんけ!!」と思ってしまいました。

 

◆◆◆

 

し:在日が韓国に旅行に行くと、向こうの右翼の人に「お前は何で兵役行かないんだ!」って言われたりしますよ。

 

カ:うわー、その話は、また複雑だなぁー。

 

し:結局、中途半端なんですよ。日本にずっと住んでるのに国籍が違うからややこしいですよね。

 

カ:でもそれは本当に複雑ですね。その右翼の人がどういう気持ちで言ってるかですね。まぁ、差別心で言ってる気はしますけどね。

 

し:それもあるかもしれないですね。

 

◆◆◆

 

カ:ところで、よしりん先生もこの「タッチ&ゴー宣」をご覧になってくださってるみたいですね!

 

た:ブログに書かれていましたね!

 

カ:私は前回の感想対談で「朝鮮は近代化していなかったから、日韓併合をして良かったんだ、という世の中の意見には、私はどうしても抵抗感を覚えるんです」と言ったんです。

 

シ:それ読みましたよ。

 

た:小林先生は「実はわしもそうで、悪を引き受けられない自分の青臭い善良さが邪魔をするからである。」と書いてました。

 

カ:そのブログを読んで、私はなぜ日韓併合について違和感があったのか、よく考えてみたんです。

 

た:はい。

 

カ:ちょっと思い出したのは、私は、日本が戦争に負けて占領された時代のことで「アメリカはいいこともした」という意見をよく聞いていたんです。親や親世代の人たちから。

 

し:なるほど!

 

カ:たとえば「財閥解体」と「農地改革」について。

 

シ:はい。

 

カ:これらの政策を「アメリカにやってもらったからよかった」という意見を聞いた時、私は「もしかしたら、そうかもしれないな」と冷静に思うところはあるにはある。だけど、それ以上に強い屈辱感が湧いて出てくるんですね。

 

し:実際問題、敗戦でコテンパンにやられたけども、それがキッカケで良い展開に結んだことはあるとは思います。

 

カ:それを素直に認めることができますか?

 

し:たとえばGHQが暴虐の限りを尽くしていたかと言えば、それはそうじゃないでしょう。

 

カ:うーーーーーーん。

 

し:ただ、占領したアメリカ側から「俺らがやってあげたよ」とか言われたらムカつきますね。

 

カ:メッチャ、むかつくねん!!今、想像しただけでも、血が逆流します!!

 

し:日韓併合で受けた屈辱というのも、感覚の部分では、それと似ているのかもしれませんね。

 

カ:もちろん、日韓併合と大東亜戦争敗戦後の占領は背景が全く違うんですけど、ただ「他国の介入で良いこともあったと認める」ことは、どうしても「意地」が邪魔をするんですね。

 

し:そうなると正直「感情」の問題なのかなぁとは思いますね。

 

カ:その通りです。私は「感情」だと認めます。

 

し:確かに「歴史を完全に感情抜きで語ることは不可能」だとも思います。

 

カ:私もそう思うんです。さきほど話した「史料批判」とは別次元です。「感情を抜きにした歴史観」というのもやっぱりあり得ないと思います。

 

し:どこかに繋がっている人間なんだから。どこかに所属している人間なんだから。そこに感情はありますよね。

 

◆◆◆

 

し:オドレら正気かin大阪で「韓国論」を直訴した僕が、こんなこと言うのは失礼なんですが・・・。

 

カ:お、よしりんに物申すわけですね?()

 

し:いやいや物申すじゃないですよー!あの。こういう歴史検証の回って、どうしても「字が多いなぁ」って思うんです。

 

シ:あー、確かにね。

 

し:グラビア目当てでSPAを手に取った読者は、今回のゴー宣に興味を持ってもらえるのかどうかが気になります。

 

カ:ゴー宣ファンとしては字が多いのも贅沢と思ってしまうんだけどね。

 

た:ただ、この「韓国論」を世論として高めていくためにはどうしたらいいかということですね。

 

し:そうなんです。この「韓国論」を世の中に広く浸透して欲しいと思うんですけど、表紙のグラビアに夢中な奴にどうやって読ませるかを考えてしまいます()

 

カ:今、雑誌をパラパラめくったけど、確かに、SPAの中では今週のゴー宣は、字が多い漫画として異色かもしれない。

 

シ:ゴー宣の2,3ページ前をあけたらデリヘル情報ですよ。

 

カ:マジで?デリヘル!?・・・ほんまや。

 

し:カレーさん、最近のパパ活の相場が1万5千円らしいですよ。

 

カ:なに?1万5千円!?・・・いけるやん。

 

し:よし、仕事頑張ってカネ稼ごう!

 

た:さっきから一体何の話をしてるんですか!()

 



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